洋画に付けられる邦題
かつて映画が娯楽の王様として大衆の支持を得ていた頃、多くの洋画が日本でも公開された。その頃は英語は今ほど一般的ではなかったから、原題は上手に和訳されてそれぞれの映画にそれぞれの邦題が付けられた。当時の邦題にはさすがと感心させられるものがとても多い。
今も洋画には邦題が付けられてはいるものの、かつて程名訳だと思えるものは少なくなった。また、ムリに邦題を付けずに原題のままの方がより相応しいとして原題のまま公開される洋画も少なくない。
そんな中、どうにも納得のいかない邦題の洋画があるのも事実だ。
「プライベート・ライアン」と邦題を付けられた映画を覚えておられるだろうか? 天才スピルバ-グが監督した衝撃の戦争映画で、その完成度はかなり高い。しかし、その邦題はひどいものだ・・・もう少しなんとかならなかったのだろうか (__;)
「プライベート・ライアン」というタイトルで多くの方が思うのは、ライアンという兵士の何か個人的な話しを中心にしたストーリーなのではないかとの誤った解釈だ。これではせっかくの大作も台無しだ・・・ (__;)
原題は「Saving Private Ryan」となっている。Private ということばには一番下っ端の兵士という意味がある事を理解していなければ、誤った解釈はやむを得ない・・・
原題に Saving とのことばがある以上、救出ということばを抜きにしては和訳は語れまい。そこで私が考えた邦題は「ライアン二等兵を救え!」だ。
一応、ストーリーを踏まえたタイトルだと思うが、やっぱ素人が考えたコピーじゃイマイチかなぁ(笑い)
それでも「プライベート・ライアン」よりはかなりマシだと思うのだが・・・ (^.^; ポリポリ
その他にも1990年に作られた「Pretty Woman」という映画があった。ジュリア・ロバーツとリチャード・ギアの共演によるお馴染みの映画です。この映画については別の機会に語るとして、この映画が当たった事で、1999年に同じコンビで「RUNAWAY BRIDE」という映画が作られた。ところが、この映画の邦題は「プリティ・ブライド」というものだった (^^;
先の映画で、プリティということばが使われてヒットしたので二匹目のドジョウを狙ったのは間違いのないところでしょう。しかし、こういう安直な邦題は作品の価値を下げてしまう・・・ (__;)
しかし、そうはいっても原題を直訳して「逃げる花嫁」なんてのじゃ何がなんだかわからないし・・・
一応、プリティということばを使う事で、前作を見ている方にはシンデレラストーリーがある程度予測できるわけで、そう考えると、安直なタイトルのようで意外と奥が深いような気もしますねぇ(笑い)
洋画に邦題を付けるのは難しい・・・
だからこそ、逆に見る方は楽しめるのかもしれません。
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コメント
トラックバックありがとうございます。
昨年から今年にかけて「ココシリ」「シリアナ」「シッコ」などと、続けてみれば冗談みたいなタイトルの映画が公開されています。
最近でも「明日、君がいない」などのように
元のタイトルよりもはるかに見事な邦題の
映画があり、配給会社のやる気一つ。美しい邦題の映画を見たいものです。
投稿: 柴沼均 | 2007年9月 6日 (木) 16:08
柴沼さん、わざわざどうもです (^^)/
私も、配給会社のやる気の問題だと考えています。
いくら原題を尊重しているとしても「シッコ」はないと思いますよ (^^;
「ねぇ、マイケル・ムーアのシッコ見た?」って、人前で言えます(爆笑)
全く、ナニも考えていない証拠ですよ(怒り)
投稿: 夢見るピーターパン | 2007年9月 6日 (木) 21:16