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2007年1月23日 (火)

民意を真摯に聞け

20070123001  先日行われた宮崎県知事線で、そのまんま東氏が政党支持を受けている有力対抗馬を大差で破り、初当選をはたした。

 世の論調は、おおよそ「意外」とか「まさか」というということばに象徴されているようだけれど、私は本人から本気の姿勢が感じられたので、意外に善戦するのではないかと思っていたし、ひょっとしたら当選も有り得るかもと思っていたので、当選の報を聞いて思わずガッツポーズをしてしまった(苦笑)

 そのまんま東氏の出馬については、過去にも述べたのでぜひ読んでほしい。
http://yume-peterpan.cocolog-nifty.com/blog/2006/12/post_a801.html#comments

 

 しかし、投票終了後わずか 4分で「当確」が出るほどの圧勝をするとは思ってもいなかった・・・
 私にとっては、それこそが「まさか・・・」だ (^_^ゞポリポリ

 

 東氏は、お笑いタレント出身という事もあって「軽い」とか「いい加減」のようなイメージをお持ちの方も多いと思いますが、私はお笑い番組やバラエティ番組は全くといっていいほど見た事がないので、氏に対してはそういう印象は持っていない。
 このところは、テレビで見かける氏は、マラソンをしているところなどの映像しか見た事がないので、どちらかといえばスポーツマンとしての印象の方が私には強い (^^;

 その氏が、故郷に危機感を抱いて知事選に出馬を考えていると聞いた時に、意外とマジメなところもあるんだなぁと、好意的に成り行きを見守っていた。

 タレント候補の選挙戦なんて聞くと、知名度を利用した選挙運動をどうしてもイメージしてしまう。
 石原氏はかつて都知事選で、石原軍団を総動員したあげく「祐次郎の兄です」なんて事まで言って有権者にアピールした。それが悪いという事ではなく、勝つためには使えるものは何でも利用するというのが選挙戦での常道であり、鉄則なのだ。

 けれど、今回の知事選で東氏は、芸名の「そのまんま東」以外は芸能関係の応援は全て断り、選挙運動も高校の同級生や知人らが中心となってのいわゆる「草の根型」で地道に各地を回ったと伝えられた。

 

 今回の、そのまんま東氏の当選は、決して勢いとか知名度とかで勝ち得たものでは決してない。
 県民もバカではないから、最初のうちは氏の立候補を冷ややかに見ていたようだし、冗談だと思っている有権者も決して少なくなかったろう。

 普通なら「保守王国」と言われている宮崎県なので、政党支持を受けている候補者が圧倒的に有利で、タレント風情が出る幕なんてなかったと思われる。

 しかし、氏の熱意が県民の心を徐々に動かしていく。
 最初はテレビを通して氏を知っている若い世代を中心に受け入れられた。
 それがやがて年配の世代の中にもジワジワと支持者を増やしていく・・・
 「もしかしたら意外とやってくれるかもしれない・・・」
 「このままではダメだ、変わらなければ・・・」
 そう思う有権者が雪だるま式に増えていく・・・

 その県民の民意が、投票率64.85%という数字に現われている。

 今回の知事選は県民にとっても、とても関心が高かった事を物語っている。県内の 9市すべてで 1位となり、22町村のうち 12町を制する圧勝ぶりだった事を見ても、県民の声は東氏を宮崎県知事に・・・と熱望した証拠だ。

 

 先の記事で、政治家に必要なものは「人を惹きつける魅力」であり、政治家としての資質は補佐をするブレーンにかかっていると書いた。
 今回の選挙戦を見て、東氏にはかなり優秀なブレーンが就いたと考えられる。タレントとしての後押しを一切抜きにして、素人の努力だけでこんな結果になるとは考えにくいからだ。
 そうなると、今後考えられる県議会や職員たちとの軋轢も、田中康夫氏や横山ノック氏等と違って、けっこう巧く切り抜けていけるのかもしれないなどという期待も抱かせてくれる。
 東氏は確かに素人かもしれないけれど、選挙戦を勝ち抜いたブレーンたちの手腕は見事だった。マジで只者ではない・・・

 

 それにしても、今回一番情けなかったのは「民主党」だ!
 今回も独自候補を立てられなかったばかりか、相乗り候補の川村氏は7万票もの大差をつけられての次点止りだった。
 小沢さんが代表になって少しは変わるかなと期待したけれど、やっぱダメみたいですね (ノ_-;)ハア…

 

 自民党も、勝てるはずの戦いなのになぜ大敗してしまったのか・・・
 宮崎県民の「民意」はどこにあったのかをキチンと聞く耳を持たなければ、この先の安倍政権は、国民からも見離されてしまいますよ。
 それでなくても、安倍内閣の支持率は、とうとう 5割を切ってしまったと報じられた・・・ (^^;

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コメント

保守の牙城であれだけの大差、ぼくは驚きました。
自民党では早くも「宮崎ショック」と言われているようですが、タレント出身でありながら、地方自治を学び、タレントの応援を呼ばないという姿勢が共感を呼んだのでしょうね。
石原軍団の選挙戦、まったく嫌になります。
告示前は「談合容認発言」などで批判も受けましたが、さてさてお手並み拝見ですね。

投稿: むうさん | 2007年1月23日 (火) 14:52

 むうさん、どうもです (^^)/

 今回の宮崎県知事選・・・私たちもそうですけど、それぞれの政党も学ぶ事は多いんじゃないだろうか・・・
 自民党も敗因を冷静に分析しないといけないでしょう。
 単に、分裂選挙が原因だとか、地方選挙と参院選は違うなんて間の抜けた事を言っているようだと、ヤバイですよね (^^;

投稿: 夢見るピーターパン | 2007年1月23日 (火) 18:20

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» そのまんま東、宮崎県県知事誕生〜予想外の圧勝! [一言居士!スペードのAの放埓手記]
そのまんま東さんが宮崎県知事になったようですが、私は風林火山の字幕で知ったわけですが、驚きました。そのまんま東こと東国原英夫知事ですが、師匠がビートたけし、元妻がかとうかずこなわけで、タレントとしても知名度があったわけですが、過去の不祥事など不安要素もあり、マスコミもほとんど宮崎県知事選挙を取り上げていなかった気はします。(そのまんま東知事について、以下に続きます)... [続きを読む]

受信: 2007年1月23日 (火) 16:48

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