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2007年4月12日 (木)

代理出産

 こういう事に関しては、軽々しく話題にしてはいけないと思うので、しばらく静観して来ましたが、言いたい事はたくさんあります(笑い)
 ま、できるだけ簡単に (^.^; ポリポリ

 

 昨日、代理出産でもうけた双子の男児の出生届が、最高裁で不受理と決まった高田信彦と向井亜紀夫妻が都内で会見したと報じられた・・・

 この問題に関しては、それぞれに思う事もあるだろうし、ご意見もお持ちだと思います。
 まぁ、世論の大勢としては、夫妻に同情的な意見が多いようで、時代に合わない法の整備を求める声が多いようだ。

 

 しかし、私は違う。今回の判決は当然の結果だと思うし、夫妻の傲慢とも思える考えが我慢できない。
 日本では代理出産は認められていない事を十分に承知の上で、夫妻はアメリカで代理出産を行った。
 既成事実を作った上で、生まれてしまったから子供として認めてほしいと訴えるのは、子供ができちゃったから結婚させてほしいと親に迫るのに似て、何とも子供じみた考えで話しにならない。

 

 子供が欲しいという夫妻の気持ちも理解できるし、そのためになんでもしたいと思うのはわからないでもない。
 しかし、たとえ夫妻の精子と卵子を用いた受精卵だったとしても、第三者のお腹から生まれたという事実を簡単に考えてもらっては困る。
 DNAは夫妻のモノと認められるからといっても、それは科学的な事、アメリカで認められているからといっても、ここは日本だ!
 こういう事を簡単に認めてしまうと、なし崩しになんでもアリになってしまう。


 それでなくても、すでに体外受精で生まれる子供は年間1万人以上と、新生児の2%に迫る勢いだ。新1年生の2クラスに一人は人工的な方法で生まれた命という計算になる・・・
 医療技術が進めば、今後もっと深刻な問題が表面化して来るであろう事は明らかだ。着床前診断ナンてのがそのイイ例だ。

 

 「子供の福祉」を最優先に考えるなら、「自称・親子」ナンて馬鹿げた事を言っていないで、早急に養子縁組の手続を取るべきだ。そうでなければ、米国に帰化して、向こうで家族になれば良い。

 いつまでも自分たちのエゴを押し通そうとしていたのでは、生まれて来た子供がかわいそうだ。
 「自分たちの子供」であるという自信と誇りがあるのなら、形になどこだわる必要は無いだろう。それが自分たちのとった行動に対しての責任であり、生まれて来た子供達に対する親としての義務だと私は考える。

 

 米国籍のままで、日本の在留資格を得ながら育てていく事に、なんのメリットがあるのだろう。
 養子にした上で、今後とも子供の親として法の改正を求めて戦っていく方法だってある。
 そして、将来法が改正された時に、改めて自分達の子供だと司法の判断を仰げば良いだけではないのか・・・

 少なくても、私はそう思う・・・

 

 夫妻の選択した今回の「自称・親子」は、あるべき姿にはどうしても思えない・・・

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コメント

夢さん、こんにちは。
まったく同感です。
そもそも、こういう感傷的な訴えの仕方が
気に入らない。
マスコミの取り上げ方も問題があります。
代理母とされているのは、
所得の低い人たちです。
高額所得者のエゴとしか思えないですよね。港区の判断はえらいと思いましたよ。

投稿: むうさん | 2007年4月12日 (木) 13:43

 むうさん、どうもです (^^)/

 こういった内容をアップすると、たいてい感情的なレスが付くのが一般的なので、あえて静観していたんですが、賛否はともかく、冷静なコメント、有り難うございます。

 マスコミは、二度にわたってこの代理出産をドラマ化しました。両方とも見ましたが、どちらも夫妻に偏った作りになっていたので気になりました。
 言いたい事は、昔とは事情が違うんだから、法整備が遅れている・・・
 子供が欲しい夫婦に救いの手を・・・みたいな内容でした。

 ドラマの中では、代理出産にかかわる人達はボランティアと言っていましたが、仲介者や代理母がタダの好意だけで行うなんて当然あり得ない事ですし、そこに大きなお金が動いているのも当然の事です。
 区や、裁判所が批判の矢面に立たされていますが、毅然とした態度をお願いしたいものです。

投稿: 夢見るピーターパン | 2007年4月12日 (木) 19:09

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