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2007年5月 7日 (月)

栃東の引退

 大関栃東が引退した・・・

 現役力士の引退なんて、今までにも何度も目にして来たので、珍しくも何ともないが、今回の栃東の引退は、一般によく見られる年齢による体力の衰えなどというようなモノではなく、病気を理由に・・・という、極めて異例の引退だった・・・ (__;)

 栃東・・・この力士はつくづく「運」のない力士だと思わずにはいられない・・・ (__;)

 

 8度目の角番で迎えた3月の大阪場所、場所前にささやかれた「引退説」を吹き飛ばすような、初日から7連勝という大活躍を見せ、10日目には勝ち越しを決めて角番を脱出して優勝争いもしていた矢先、高血圧を理由に12日目から途中休場して緊急入院していた・・・

 その後「クモ膜下出血」との報道も流れ、ファンを大いに慌てさせた。
 精密検査の結果、過去に脳梗塞を発症していた事が判明、現役を続ければ頭への衝撃から再発の危険性が指摘され、栃東本人が現役続行を「怖がっている」ために、今回の引退を決断したと報じられた・・・

 

 私が子供の頃「栃東」という力士が居た。言うまでも無く、今の栃東の師匠であり、父親でもある玉ノ井親方のことだ。
 福島県出身の力士という事で、私の周囲でも栃東に対する人気は抜群だった・・・
 私の両親も、当然栃東を応援していた。一台しかないテレビの前で、小学生だった私はワケもわからずに大相撲を見、栃東を応援していた・・・

 その後、下宿などで独り暮らしを始めると、テレビを見る事自体がほとんど無くなったので、大相撲を見る事も無くなった・・・(笑い)
 10代とか20代の若者には「大相撲」は退屈以外のなにものでもなかった(爆笑)
 長々と繰り返される仕切り、それが終わっていざ取り組みとなるわけだけど、たいてい勝負はアッという間についてしまうので、何がおもしろいのか正直よくわからなかった (^.^ゞポリポリ

 この頃は、外国人力士として人気のあった高見山を応援しているくらいで、大相撲そのモノにはほとんど興味は無かった (^^ゞ

 

 私が大相撲に本格的にのめり込んでいったのは、昭和62年に千葉に出て来てからで、30才を目前にしての事だから、かなり遅い方だ(苦笑)
 当時、一押しで応援していたのが小錦だった。

 

 そうこうしているウチに「志賀」という若手が伸びて来た。聞けば、あの栃東の息子だという・・・
 出身は足立区となっているが、故郷縁の力士となれば、自然と応援するようにもなる。
 そして11年前の平成8年の夏場所から、父親と同じ「栃東」を名乗り、今日に至るわけだけれど、この頃は若いクセに妙に相撲が大人びていてソツの無いイメージがあった。ファンからすれば、実力はあるのに若々しい取り口ではなく、まとまりすぎていて物足りなかった・・・ (^^;

 父親よりも資質にも才能にも恵まれ、実際に親を超えて大関にまでなった。
 しかし、大相撲は大型力士全盛期を迎えており、曙や武蔵丸、小錦などの200kgを超える超大型力士も存在した中で、決して大きいとはいえない栃東は、時に立ち会いの変化を見せたりもした・・・ (^^;
 でも、まぁ、平幕ならそれもしょうがないかなぁと思って見てましたが、大関になっても変化のクセは直らなかった・・・ (__;)
 大関が立ち会いに変化するようでは上は望めないなぁと思っていましたが、案の定というか、ケガにも泣かされ、とうとうもう一歩というところで綱には届きませんでした。

 

 応援していたはずの栃東ではあったが、いつの間にか嫌いな力士の一人となってしまっていた・・・ (__;)
 栃東の場合は、心根が貧しい (^^;
 楽をして勝とうという魂胆が見え見えで、そういうアスリートは私は認めない。
 あれだけの素質を持ちながら、残念な事だと思う・・・ (__;)

 

 何はともあれ、ひとまずはお疲れ様と言いたい。

 

 今後は、師匠の定年を待って「玉ノ井」を継ぐ事が決まっている。
 果たして、栃東が師匠となった「玉ノ井部屋」から関取が誕生するんだろうか(笑い)
 今や、風前の灯火の「貴乃花部屋」の二の舞に成らなければ良いが・・・

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コメント

 栃東は残念でしたね。時間の問題だとは思っていましたが・・・。何はともあれ、お疲れ様でしたと言いたいです。一方、魁皇の引退も時間の問題でしょう。となると、上位陣に日本人が一人しかいないことに・・・。しかも、頼りない千代大海・・・。今の上位の連中で相撲人気を回復させるのはまず無理でしょう。

 今は我慢ですね~。我慢しかないです!心技体をまるで理解していない上位陣に打ち勝ているような素材が下位にいます。今後の大相撲界は彼らに期待するしかないです。

投稿: ナンカイです(麒麟川島調)。 | 2007年5月 7日 (月) 20:54

 ナンカイさん、どうもです (^^)/

 正直言って、魁皇も千代大海も賞味期限はとっくに切れています。もう、腐り始めていますから、いつ居なくなってもおかしくありません。
 栃東も、病気が無くても遠からず引退する力士でしたから、少々早くなっただけの事です。

 次の大関候補ですが、豊真将と栃煌山でしょうね。
 他にはチョッと見当たらない・・・
 もっと下から上がってくるのを待つしかないのかな。

投稿: 夢見るピーターパン | 2007年5月 7日 (月) 22:02

強さと、弱さと表裏一体だったような気がします。
特定の相手に対して、得意苦手ということではなく、
そのときの彼の状態がすべてだったような。
自分と戦っていたような印象があります。
気骨ある力士がまたいなくなりましたね。

投稿: むうさん | 2007年5月 8日 (火) 10:11

むうさん、どうもです (^^)/

 「気骨」は確かにあったと思います。
 でも、少し「細かった」んじゃないかな(笑い)
 もう少し、信念のある太い「気概」があったらと思うとチョッと悔やまれます・・・

投稿: 夢見るピーターパン | 2007年5月 8日 (火) 12:37

玉ノ井の親方の出身地のものです

栃東が勝つと花火があがってたんですが
寂しいですねえ…

栃東は体が堅いんでまあ、ちょつとしたことで怪我してましたからね

引退で良かったとは思います
栃東本人もそうですが相手力士も思い切り当たれませんよ


玉ノ井部屋も十両以上の経験した力士いないのが心配ですね
16歳くらいの若いのがちらほら入ってるので暫くは大丈夫…かな
19人いるが年齢的に引退が近いのが数人いるのも気がかりか

投稿: ホラフキ | 2007年5月27日 (日) 04:51

 ホラフキさん、初めまして (^^)/
 コメント有り難うございます。

 福島の方ですか、玉ノ井親方の現役の頃をご存知という事は、もしかして私よりもご年配ですかね (^^ゞ
 角界にとっては惜しい人材を失った事になりますが、この夏場所ではさっそく場内の警備に当たる栃東の姿を見る事ができました。
 栃東という力士は、 理論派ですから、親方になっても指導の面ではそれほど心配はしていないのですが、いかんせんあの運のなさだけは心配です (^^;
 人生、努力だけではどうにもならない事もありますから・・・
 また、性格的なものもあるのでしょうが、暗いんですよね(笑い) もしかして、あの運のなさは「ネクラ」からきてるんじゃないかとさえ思いたくなるほどです。相撲を取っていても、ちっとも楽しそうではありませんでした (^^ゞ

投稿: 夢見るピーターパン | 2007年5月27日 (日) 07:12

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