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2007年6月 9日 (土)

おまえのサンダル

 35年ほど前に、かぐや姫が歌って大ヒットした「神田川」という名曲があった。
 特にご年配の方でなくても、有名な曲だからどこかで耳にして多くの方がご存知だと思う。

 この曲は、もともと1973年の7月に発売された、彼等の三枚目のアルバムである「かぐや姫さあど」の中に納められた中の1曲で、深夜放送などへの反響が大きく、その2か月後にシングルカットされて160万枚という驚異的な売り上げを記録し、文字どおり彼等の最大のヒット曲であり、代表曲となった。

 

 実は、その半年後に発売された四枚目のアルバム「三階建の詩」のなかに「神田川」のアンサーソングというか、姉妹曲が納められている。
 しかし「神田川」が、ヒットしたワリにはそれほど取り上げられる事もなく、かぐや姫のファンであってもよほどコアなファンでなければその存在すら知らないという貴重な作品がある・・・
 タイトルの「おまえのサンダル」というのがその作品で、私の大好きな1曲でもある・・・

 その後に発売された、かぐや姫のいくつかのベスト盤などにも収録される事はほとんど無く、このままでは永遠に幻の曲のままになってしまいそうなので、あえて語ってみる事にしました。

 

 『おまえのサンダル』

     喜多条 忠=作詞 南こうせつ=作曲

 ♪親の許しもなく 夫婦ものお断りの部屋で20070608001
  お前のまっ赤なサンダルを 隠す毎日
  あの頃の二人は 旅に出る金もなく
  故郷の地図をひらいて 汽車のない旅をした
   やさしい女よ 許しておくれ
   きつい暮らしと涙の他は 何も与えなかった

  破れ小窓から 夕焼けを見たね
  お前が故郷へ帰って もう二年だね
  僕は目を閉じて 故郷の空を思う
  今頃はもう菜の花が 咲いているだろうか
   やさしい女よ 許しておくれ
   きつい暮らしと涙の他は 何も与えなかった♪

 

 以上が歌詞の全てですが、先の「神田川」の続編とでもいうか、若い頃に二人で暮らしたアパートでの思い出を「神田川」では女性の立場から振り返って歌っていましたが、この「おまえのサンダル」では男性の立場から振り返るという手法が採られているのが姉妹曲といわれる所以です。

 アレンジにも「神田川」と同じバイオリンの旋律が取り入れられています。
 蛇足ですが、フォークソングにバイオリンというと、ついグレープの「精霊流し」を連想すると思いますが、実は「神田川」の方が試みとしては早く、パイオニアとなります (^^)v
 ただ「神田川」は一般的な4拍子の曲ですが、この「おまえのサンダル」は3拍子の曲となっています。

 

 この当時は、学生向けの一間のアパートがけっこうポピュラーで、台所やトイレは共同で、もちろんお風呂は付いていませんでした。
 玄関も一つで、そこで靴を脱いで下駄箱にしまうという手法がとられていました。だから、女性を連れ込む時には、彼女の靴をどこかに隠さないと来ている事がすぐに他の住人にわかってしまうワケです (^.^ゞポリポリ
 まして「夫婦もの」はダメというアパートなワケですから、当然「同棲」ナンて御法度となるわけです (^^;

 なぜ「夫婦もの」がダメかといえば、学生向けのアパートなワケですから、夜の営みが他の学生達にとって学業の妨げになるという考えからです (^◇^) 。。。ケラケラ
 安アパートゆえに、建付けもそんなにしっかりしているわけでもないので、隣の声や物音は筒抜けでしたから・・・ (^^;

 

 それはともかくとして、「神田川」同様にしっとりとした作品なので、YouTubeの画をアップしましたから、一度お聞きになられてみてはいかがでしょう ( ^-^)/ ♪

 

 

p.s.作詞者の「喜多条 忠」の名前ですが、「ただし」ではなくて「まこと」と読みます (^^ゞ
 「きたじょう まこと」です。
 また「南こうせつ」も本名は「南高節」と書き、実家はお寺で、現在はこうせつの兄に当たる長男が住職として後を継いでいます。

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コメント

みなみこうせつにそんな歌があったんですね。
知りませんでした。
神田川の男性版ですか。
木造の共同アパートって懐かしいですね。

投稿: すが太郎 | 2007年6月 9日 (土) 17:45

 すが太郎さん、どうもです (^^)/

 ラジオなんかでもまずかかりませんから、アルバムを買った人でないと聞いた事もないという方がほとんどだと思います。
 個人的にはとても好きな作品なんですけど、話題に上がる事もないというのが悲しくて・・・ (^^;

 私も、30年ほど前に江戸川に上京した折りには、一間のアパートに住んでいました (^.^ゞポリポリ
 だから、銭湯とかそういう世界が妙に懐かしくて(笑い)

投稿: 夢見るピーターパン | 2007年6月 9日 (土) 18:01

これが神田川の「その後」だったんですね。
とてもおもしろいというか、生活臭が漂っていておもしろい。女は故郷に帰って、別の男と結婚したんでしょうか。男はこのあと、どうなるのかな。
いろいろ、気になっちゃいますねえ。

投稿: むうさん | 2007年6月 9日 (土) 19:53

 むうさん、どうもです (^^)/

 この頃の作品には、こういう「ストーリー」が歌の中にあったんですがねぇ(笑い)
 歌を聞いていると、ナンかこう目の前に歌の中の世界が広がって見えるような気にさえなります。

 もちろん、作品のできとしては「神田川」に及ぶべくもありませんが、こういう隠れた小作品がけっこう気になったりします (^^ゞ

投稿: 夢見るピーターパン | 2007年6月 9日 (土) 20:55

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