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2009年6月24日 (水)

平塚八兵衛

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 先週の週末、20日と21日の二夜にわたって、テレビ朝日の開局50周年記念ドラマという事で、昭和を代表する名物刑事「平塚八兵衛」を取り上げた「刑事一代」が放送されたので、録画した二夜分を一気に見て、楽しませて頂きました (o^∇^o)ノ

 

20090625002  テレビドラマというには、かなり力の入った作品であり、脚本も配役もしっかりしていて、十二分に堪能させて頂きましたよ(笑い)

 ただ、「ドラマ」としては楽しめましたが、どうも演出過多が目につき、平塚八兵衛という一人の刑事を扱ったドラマとして見れば、疑問の残る駄作でしかありませんでした・・・ (ノ_-;)ハア…

 

 この平塚八兵衛という刑事ですが、「落としの八兵衛」「ケンカ八兵衛」「鬼の八兵衛」など、数々の異名を持つ名物刑事であり、手がけた事件は殺人だけで124件といわれ、戦後の事件史を語る上で名前の挙がるような多くの大事件のほとんどを担当してきたといわれる。

 今回のドラマでも、「帝銀事件」「警備員殺人事件」「吉展ちゃん事件」「三億円事件」の四つの事件を柱にしてストーリーは展開した・・・

 

 しかし、こういう実話を元にしたドラマには有りがちな事ですが、主人公のイメージを損なうようなエピソードやシーンはことごとく排除され、「正義の味方」とか「いい人」という前提で描かれる事が多い。
 日本では、亡くなった人を悪く言うような事は「死者にむち打つ」といって嫌われる事もあり、よほどの事がない限り、「いい人」だというタテマエで振り返られる事がほとんどだと思います・・・

 今回の「刑事一代」でも、平塚八兵衛は、終始人間味溢れる「優しい人」として描かれていました・・・ (^^;
 身内の刑事仲間や組織には熱く熱弁をふるい、時には衝突する事もあるが、容疑者やその周辺の人達に対しては、人情派の刑事として実に紳士的に接していた (^◇^) 。。。ケラケラ
 これ、平塚八兵衛の実像からはかなりかけ離れていたんじゃないかと思えてならない・・・

 1シーンだけ、自分が容疑者だと思う森川にメチャクチャ暴行を働くところがあったけど、アレが八兵衛の素顔なんじゃないかと私は思いますねぇ・・・

 

 ストーリーの序盤に語られた「帝銀事件」では、容疑者とされた平沢を逮捕したところまでを描き、以後の取り調べは検察と検事に持っていかれたと八兵衛は述懐する・・・
 しかし、実際には八兵衛が拷問に近い取り調べを行なって、平沢からムリヤリ自白を取ったという話しも残っている。
 さすがに、現代のドラマにおいては、そういう非人道的なシーンを描くわけにはいかなかったというところなのだろうか(苦笑)

 これに限らず、八兵衛の捜査方法や取り調べにはいろいろと問題が指摘されている。
 たたき上げの刑事らしく、徹底した現場主義者で、本人の自白が他の何よりも優先するという、前近代的な取り調べをずっと身上にしてきたから、起訴した事件のうち、えん罪も少なからずあったのではないかと私はずっと思ってきた・・・

 

 だいたい、八兵衛が警察官になろうとした動機がそもそも不純である(笑い)
 このドラマの中でも語られていたが、未成年の時分に、ある事件で誤認逮捕され、土浦警察署での取り調べ中に刑事達から殴る蹴るの暴行を加えられ、この暴行の体験に憤慨し、刑事になってコイツ等を見返してやろうと決意したというものだ (^^;
 だから、取り調べでは八兵衛も容疑者に対して殴る蹴るを当たり前にやっていたのではないかと思えてならない。

 検挙率トップとか、捜査の神様とか、落としの八兵衛とか、そういうたいそうな肩書きを持つという背景には、非合法な事もずいぶんやっていたからではないのかという疑念も湧いてくる・・・
 私は、八兵衛は非合法な捜査や取り調べを日常的に行なっていたと思っています (^^ゞ

 昭和の時代だから、こんなアナクロな刑事がハバを効かせる事ができたのかもしれないけれど、そうやって起訴され、有罪となった容疑者達が、えん罪を訴えて次々に再審請求を起こしたり準備したりしている昨今においては、平塚八兵衛のような無法刑事が存在してもらっては困る!

 怪しいと疑われたら最後、密室の中で徹底的にいたぶられ、それは自白するまで延々と続くワケだから・・・ (ノ_-;)ハア…

 

 このドラマでも取り上げられた「帝銀事件」の犯人として八兵衛が逮捕した平沢貞通が、死刑確定後も刑が執行される事はなく、40年間も拘置された挙げ句に、医療刑務所内で95才の老衰で亡くなったという事実は、平沢には犯人と断定するだけの根拠がなかったから、歴代の法相達も刑を執行する事がはばかられたのではないかという疑惑がついて回る・・・ (__;)

 もしかしたら、平沢貞通はえん罪ではなかったのかと指摘する有識者は多い・・・

 

 「三億円事件」の時効を目の前にして、八兵衛は突然退職する・・・

 当時すでに60才を越えていましたから、決して急な退職ではなかったのかもしれないが、退職の理由は定かではない。
 おそらく、自分の捜査方法に誇りを持っており、プライドの高い平塚八兵衛のこと、時代が自分を必要としなくなったという事を悟ったのではないか・・・

 

 昇進試験は一度も受けたことがなく、巡査から巡査部長・警部補・警部・警視とすべて無試験で昇任し、退職までに警視総監賞を94回受賞したのをはじめとして、帝銀事件で警察功労章を、吉展ちゃん誘拐殺人事件で警察功績章をそれぞれ受章している。

 間違いなく、戦後を代表する名刑事だった平塚八兵衛・・・

 しかし、解決した多くの事件と数々の表彰という輝かしい功績の影で、公にできずに闇から闇に葬られてきた言動も少なからずあっただろうと私は疑っています。

 

 ところで、実際に平塚八兵衛が言ったかどうかは疑わしいのですが、このドラマの中で八兵衛が次のようなことばを口にしたのが納得いかなくてね (^_^ゞポリポリ

 「俺たちには、100点か0点かしかねぇんだよ。ホシを挙げりゃ100点、挙げそこなったら0点だ。」
 「80点とか、90点とか、そういう中途半端な点数は、俺たちデカにはねぇんだよ。」
 「俺は、3億円のホシを挙げられねぇまま辞めちまった男だ。そんな0点のデカが・・・(以下省略)」

 ・・・というものなんですが、なるほど、言っている事は一応、もっともだとも思えなくもないんですが、これ、根本的に考え方が間違ってませんか (^◇^) 。。。ケラケラ

 一つ一つの事件に対してなら、逮捕して起訴まで持ち込めれば100点、解決する事のないままに時効を迎えてしまったら0点と言えるかもしれませんが、最後に担当した事件を解決できなかったからといって、最終的な評価は0点の刑事なんですかね (^^;
 そんな事言ったら、世の中、0点の刑事だらけになってしまいますよ(笑い)

 一つ一つの事件の積み重ねがその刑事の評価となるわけで、例えば、ある刑事が生涯に100件の事件を担当したとして、90件は解決したけれど、残りの10件は未解決に終わった場合、90勝10敗という事で、勝率は9割 (^^)v
 つまり、90点の評価になるというのが私の持論なんですが・・・

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コメント

なにも100点満点で描く必要はないと思うんですけどね。
いい面とわるい面と…、クライマーズハイとか、ハゲタカとかはバランスがとれていると思いましたが。

投稿: むうさん | 2009年6月25日 (木) 04:12

 むうさん、どうもです (^_^)/

 おっしゃる通りだと私も思います。
 刑事の神様ですから、悪い面は描けなかったという事なんでしょうか・・・ (ノ_-;)ハア…
 正直、ちょっとがっかりしました・・・ (^_^ゞポリポリ

投稿: 夢ピ | 2009年6月25日 (木) 08:02

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