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2009年9月 6日 (日)

小選挙区制

 一週間前に行なわれた衆議院選挙において、民主党が圧勝したのはご存じの通りです。
 4年前の郵政選挙の時には、自民党が歴史的な大勝を収めたのも記憶に新しい・・・

 なぜこんな事が起こってしまうのか・・・
 それは、「小選挙区制」という現在の選挙制度に大きな原因があるからなのですが、今日は、そんな事について語ってみたいと思っています。

 簡単に言えば、「小選挙区制」なんていう、候補者にも有権者にも不公平な制度は止めてしまって、「中選挙区制」に戻すべきだというのが私の持論です。

 

 選挙の度に一方の政党が大勝ちして、一方は惨敗する・・・
 有権者の声は、こんな短期間で右から左に変わってしまうような、そんなにいい加減で、ブレるものなのだろうか・・・

 なるほど、選挙結果だけを見るならば、ここ2回の選挙では一方の政党が圧勝しているわけですから、そのように見えるのも仕方のないことなのかもしれません。

 

 しかし、今回の衆議院選挙を例にとるならば、結果ほど自民党は有権者たちに支持されなかったわけではないし、民主党が有権者に支持されていたワケでもないのです。

 多くの選挙区では、自民党と民主党の一騎打ちという選挙戦になったところが多く、この二つの党が接戦で票を奪い合いました。
 そして、民主党の候補の得票数が自民党の候補よりも僅かに多かった選挙区が多かったために、結果として民主党候補の当選者がたくさん出て圧勝という図になったわけです。

 

 先の郵政選挙で自民党が圧勝しましたが、その時に自民党に投票した有権者たちは、今回の選挙では民主党に投票したから自民党が惨敗したとか、そういうワケではないんですよね。
 もちろん、中にはそういう人も居たかもしれませんが、前回自民党に票を投じた人たちは、今回の選挙でもやっぱり自民党に投票した人が多かったんですよ。

 では、なぜ今回の選挙で民主党が圧勝したのかといえば、私のように支持政党を持たない、いわゆる「無党派層」と呼ばれる人たちが、今回は選挙に感心を持って投票所に足を運び、民主党に票を投じたからに他なりません。

 

 「小選挙区制」では、当選する人は「一人」しか出ませんから、今回のように候補者の間で接戦が展開されると、チョッとした事がきっかけとなって当落が決まってしまうことがよくあり、場合によってはそれが雪崩現象となって一政党の圧勝という事になることが少なくありません。
 前回の郵政選挙では、声高に改革を叫んだ小泉首相の人気が支持され、今回の政権選択選挙では、不祥事続きの自民党に対する国民の不審と怒りが、自民党に逆風となって、雪崩現象を引き起こしました。

 

 しかし、問題なのは、小選挙区制では当選者は一人しか出ませんから、候補者が多数出馬した時や、それらの間で接戦になった場合などには、「死に票」が多くなるという点です。せっかく投票したのに、有権者の一部の声しか結果には反映されず、多くの票が「死に票」となってムダになってしまうのです。

 また、小政党では選挙戦が戦いにくく、当選することは至難の業です。
 いわゆる、地盤・看板・鞄の3バンが揃った候補者が圧倒的に有利に選挙戦を戦うことができますから、世襲議員を含む地元の有力者でないと立候補もままならないという現象も起こり得ます。

 

 これに対し、以前行なわれていた中選挙区制では、当選者は複数出ますから、小政党でも当選する可能性が高まりますし、「死に票」も格段に減り、有権者の声は確実に生かされます。

 ただ、中選挙区制だと、選挙区が広くなりますから、選挙にカネがかかるという欠点もあり、それが大きな理由で中選挙区制は廃止され、小選挙区制が採用されたという経緯があります。
 もっとも、それは表向きの理由であって、本当は自民党が選挙戦を優位に戦うために、わざわざ中選挙区制から大政党に有利な小選挙区制へと変えてしまったワケなんですが・・・ (^^;

 なんにせよ、一人しか当選しないという小選挙区制は、欠点が多すぎてダメだと私なんかは思いますねぇ・・・

 

 合わせて言わせて頂くならば、「比例代表」ナンてワケのわからない制度は直ちに廃止するべきだと私なんかは思っています。
 おそらく、小選挙区制だと、先に述べたように弱小政党は当選は難しいから、それを救済するために併用しているのだと思われますが、それならそれで、小選挙区との重複立候補は認めるべきではないと思いませんか?

 小選挙区で、有権者がノーと審判を下した候補者が、比例代表で復活当選するなんて愚は金輪際見たくないからだ q(`o')ブー!!
 なんのために有権者が投票で「落選」の意思を表明したのか、選挙というシステムを根本から損ねかねない最低極まりない愚作だ!

 それに、前回の郵政選挙の時にも、今回の政権選択選挙の時にも、数合わせのために名前を借りて名簿に載せただけの素人候補が、雪崩現象のためにマサカの当選をしてしまうという、なんとも国民をバカにした腹だたしい事が起きたのも事実だ・・・ (ノ_-;)ハア…

 それに、比例で当選した候補者自身が、小選挙区で当選した候補者たちに比べて肩身の狭い思いをしているという声があるのも事実です (ノ_-;)ハア…

 

 結論として、選挙制度は中選挙区制に戻し、比例代表は廃止
 これが私が掲げる選挙に対しての「持論」です (^^)v

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