今では・・・
梅雨が明け、勢力の強い太平洋高気圧にすっぽりと覆われた日本列島では、連日、猛暑日が続き、それにともなって熱中症で倒れる人が相次いでいるという・・・
その中には、亡くなってしまった人も何人かいらっしゃるようで、お気の毒としか言いようがない・・・ (__;)
ところで、暑さで倒れるというと、以前は「日射病」ということばが一般的であり、「熱中症」なんてことばはほとんど耳にすることはありませんでした。
しかし、いつの頃からか、「熱中症」ということばが市民権を得、逆に「日射病」ということばは聞かれなくなっていきました・・・
病名関連では、他にも「成人病」は「生活習慣病」に、「痴呆症」は「認知症」と言い換えが行なわれて今日に至っています。
いずれも、病名が症状を正確に言い表していないからというのが、言い換えが行なわれた理由だそうです。
次に、単位からいくつか・・・
私が子どもの頃、ラジオなどの周波数は、「サイクル」という単位で呼ばれていました。
例えば、文化放送は「1134サイクル」と言っていましたが、70年代に「ヘルツ」という単位が使われるようになり、今は「1134ヘルツ」と言っています。
また、天気予報などで使われる気圧も、以前は「ミリバール」という単位が使われていましたが、今は「ヘクトパスカル」に変ったのは周知の事実です。
いずれも、科学者の功績を讃えるために、関与した偉人の名前を単位として用いようというのが替えられた趣旨だそうです。
歴史でも、かつての常識が覆ったものがいくつかあります。
旧一万円札でも有名な聖徳太子ですが、最近の歴史の教科書には「聖徳太子」という名前は載っていないそうで、代わりに「厩戸皇子(うまやどのおうじ)」という名前が使われているそうです。
聖徳太子という名前は、後の世の人が付けた名前で、生前に用いられていた名前ではないというのが変更の理由だそうです。
また、鎌倉幕府も1192年に開かれたと私らは教えられたのですが、今は1185年に開かれたと教科書に載っているそうです(苦笑)
「いい国作ろう鎌倉幕府」と言って覚えていた鎌倉幕府の成立は、今は何という語呂合わせで覚えるのだろう・・・ (^^;
まぁ、歴史なんて、後から新しい事実がわかるなんてことはよくあるハナシなので、これからもこういう事はいくつも出てくるだろうと思いますが (^_^ゞポリポリ
関東のテレビ局の一つに「テレビ朝日」というキー局がありますが、私が子どもの頃は「NETテレビ(エヌイーティーテレビ)」と言っていたということを覚えている方はどのくらいいるのだろう・・・
しかし、社名変更なんて、今に始まったことではありませんし、そういう事を言い始めたら、銀行なんて収拾がつかなくなってしまいます(苦笑)
「三井住友銀行」なんて、今の名前になるまでに、いったいいくつの銀行が合併し、改名を行なってきたのか、覚えている方はもういないんじゃないかな (^◇^) 。。。ケラケラ
神戸銀行→太陽神戸銀行→太陽神戸三井銀行→さくら銀行→三井住友銀行が合併による改名の経緯です (〃⌒∇⌒)ゞ ♪
蛇足ですが、「華麗なる一族」の中に出てきた「阪神銀行」は、「三井住友銀行」の前身の前身・・・の「神戸銀行」がモデルになっているそうです(苦笑)
そういえば、「トルコ風呂」という風俗業がかつてありました。私らが若かった頃には、比較的ポピュラーな業種だったのですが、一般的には「トルコ風呂」とは言わず、「トルコ」と略して言われるのが普通でした。つまり、「トルコ風呂に行ってきた」ではなく、「トルコに行って来た」というふうに用いられたわけです。
これに対してトルコ人が黙っているはずもなく、強い抗議運動を受け、「ソープランド」と改名して今に至ります (〃⌒∇⌒)ゞ ♪
職業の面でも、今では使われなくなったことばがいくつもあります。
差別的なことばとして、「スチュワーデス」や「看護婦」ということばは用いられなくなり、替わって「キャビンアテンダント」や「看護師」なんてことばが採用されたのが代表的な例でしょうか。
どうして「スチュワーデス」や「看護婦」が差別的なことばなのか、私には理解不能なのですが、女性達は「スチュワーデス」や「看護婦」という名前では、自身の職業にプライドは持てないのでしょうか (?。?)
また、「パーマ屋」ということばも、私が子どもの頃にはごく一般的なものだったのですが、最近はまず見聞きしませんねぇ(笑い)
パーマをかけるだけが美容師の仕事ではないというのが、「パーマ屋」が消えた理由なのでしょうか?
それとも、名前が古くさくてダサイからというのが大きな理由なのでしょうか(苦笑)
私は東北出身で関東在住ですから、「パーマをかける」ということばになんの違和感も感じないのですが、関西方面では「パーマをあてる」というのが一般的なんだそうです (;^_^A アセアセ・・・
先日、サッカーのワールドカップが行なわれ、日本でも大きな話題となったのは記憶に新しいと思うんですが、味方のゴールにボールを入れてしまうことを「オウンゴール」と言うのは皆さんもご存じだと思います。
しかし、93年にJリーグが開幕した頃は普通に「自殺点」と言っていました。
ただ、「自殺」ということばのイメージが悪いのと、94年に行なわれたアメリカW杯で、オウンゴールをしたコロンビアの選手が、帰国後に射殺されるという事件が起こったために、「自殺点」ということばは「オウンゴール」に言い換えられたという経緯があります。
ファッション業界では、どんどん新しい業界用語が用いられますから、今では使われなくなったことばなんていくらでもあると思います。
アダモの作品に「En blue jeans et blouson d'cuir」というのがあります。日本では「ブルージーンと皮ジャンパー」というふうに和訳されましたが、ブルージーンはともかく、皮ジャンパー、普通は革ジャンと言っていると思いますが、今ではこの「革ジャン」でくらいしか「ジャンパー」ということばは使われていないんじゃないだろうか・・・
アダモの原題の中にも「blouson」ということばが使われているように、今は「ジャンパー」と言うよりも「ブルゾン」と言う人の方が断然多いんじゃないかな。
あるいは、「ジャケット」と言う人もいると思うけど、もう、「ジャンパー」は死語なのかも・・・ (^^ゞ
今では、もう使われなくなってしまったこれらのことばたち・・・
今日取り上げたのは、ホンの一握りの例に過ぎません・・・
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