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2010年12月 2日 (木)

喜多方ラーメン

20101202001  ご当地ラーメンとして有名な「喜多方ラーメン」の、地域団体商標登録を認めないのは不当だとして、福島県喜多方市の44のラーメン店が加入する「蔵のまち喜多方老麺会」が、特許庁の決定取り消しを求めた裁判で、知的財産高等裁判所は、先月の15日、喜多方市側の請求を棄却する判決を言い渡したと報じられました。

 

 私の心の故郷でもある「喜多方市」にまつわるこのニュースは、私の心に少なからずの波風を立ててくれました・・・

 「札幌ラーメン」「博多ラーメン」ほどではないにしても、「喜多方ラーメン」も全国的な知名度を誇っているんじゃないかと、私は元ジモティの欲目ではなく、正直にそう思います。

 

 しかし、私が喜多方市内で高校生活を過ごした、昭和49年4月から昭和52年3月までの3年間、「喜多方ラーメン」ということばを聞いたことは一度もありません。
 それももっともなハナシで、当時の喜多方には「喜多方ラーメン」などというモノは存在しなかったからです (^^;

 もちろん、「ラーメン」そのものは当時も存在しましたし、私も友人等と何度もラーメンを食べたことがありますが、私が喜多方に住んでいた高校3年間の間に、喜多方市内で「ラーメン専門店」を見かけた記憶はありません。

 当時の喜多方では、一般の大衆食堂のメニューの一つとして、「ラーメン」や「中華そば」という名前で提供されていたに過ぎず、「まこと食堂」や「坂内食堂」などのように、当時からラーメンが美味しいと評判の食堂も何軒かはありましたが、そういうお店であったとしても決してラーメンだけで商売をしていたわけではないのです。

 

 私が初めて「喜多方ラーメン」ということばを聞いたのは、昭和58年、青森転勤中に会津に帰省した時のことです。
 地元のローカルラジオ局である、ラジオ福島を聞いていた時のこと、「喜多方ラーメン」というアナウンスが聞こえてきて、「ナニ? それ?」と思ったのを思い出します(笑い)

 

 会津は温泉地でもあり、以前から観光産業が盛んで、それは喜多方も例外ではありませんでしたが、私が喜多方に住んでいた当時、喜多方は「蔵の街」というキャッチコピーで観光客を呼んでいました。

 今でも、喜多方市内には数多くの蔵が見られますが、「蔵」なんかが観光の目玉では地味すぎて、多くの観光客を呼ぶというまでには至りません。
 確かに「蔵」を見たいという人も居ないわけではないでしょうが、老若男女にアピールするには弱すぎます (^^;
 特に「若い女性」を惹きつけられなくては、観光地としては失格です・・・

 

 そこいくと、「食べ物」は強力な武器になり得ます。
 「カレー」とか「ラーメン」は、年齢や性別に関係なく、日本人ならほとんどの人が大好きな食べ物ですし、そこに目を付けて街おこしに利用しようと考えた人はエライなと・・・ (〃⌒∇⌒)ゞ ♪

 しかし、でっち上げにしては「喜多方ラーメン」は成功した方だと思います (*^.-^*)♪

 なにしろ、四半世紀程度の歴史しかないのに、消費者たちには昔から存在していたかのような錯覚を起こさせ、「喜多方ラーメン」を食べたいと、次から次に観光客が押し寄せて来るようになったわけですから(笑い)

 

 何もないところから「名物」と呼ばれるモノを作り上げ、世に知らしめて、長いブームを巻き起こす・・・

 たかが「ラーメン」ではありますが、一過性のお祭り騒ぎで終わらなかったところが「喜多方ラーメン」の凄いところだったと私は思っています。

 

 会津は、「観光地」としては全国的にも有名で素晴らしいところだと思います。

 しかし、他のどんな景勝地や史跡なんかよりも、後発で、しかもでっち上げでしかない「喜多方ラーメン」の集客力の方が、地元には大きな貢献をしているんじゃないでしょうか・・・ o(*^▽^*)o~♪

 

 確かに、商標登録は認められませんでしたが、その方がかえって「喜多方ラーメン」にとってはよかったんじゃないかと私は思っています。
 「喜多方ラーメン」という名称を自由に使えることによって、そこここに「喜多方ラーメン」のお店ができ、全体的に大きなPRになると思うからです。

 

 もともと、これが「喜多方ラーメン」だという、確固たる「レシピ」とか「味」とかがあるわけではなく、「喜多方で食べられているラーメン」程度の意味合いしかないわけですから、「ウチが本家で、あちらのお店は偽物です」などという指摘もできないワケで、商標登録そのものが馴染まないんじゃないかと私なんかは思っています(苦笑)

 

 「喜多方ラーメン」というご当地ラーメンを生みだし、それを一生懸命にアピールして地元の産業らしき姿にまで育て上げた「喜多方老麺会」や市商工観光課の皆さんのご努力には頭が下がりますが、だからといってそのうまみを他所には分け与えず、自分たちだけで独り占めしようみたいなセコイ考えはどうかと思います。

 自分たちが育ててきた「喜多方ラーメン」という名称を、後から勝手に名乗って美味しいところだけ持って行こうとするのを、おもしろくないと思う気持ちはわからないでもないけど、みんなで力を合わせて販売努力をし、そしてみんなでいい思いを分かち合う・・・

 私はその方が地域のためにはいいんじゃないかと思う一人です。

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