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2011年8月31日 (水)

復旧と復興

 先日、BSフジが「北の国から」放映30周年記念特番を放送したのを見まして、その中で倉本聰が興味深いコメントをしていました。

 

 正確な言い回しは失念しましたが、東日本大震災を受け、以下のようなことを口にしていました。

 岩手県とか宮城県とか、東北の太平洋沿岸が大津波で壊滅的な被害を受け、「復旧」とか「復興」ということばを耳にする機会が増えました。
 しかし、「復興」というのならともかく、「復旧」ということばには違和感を覚えると・・・

 「復旧」というのは、昔の状態に戻すことだから、これだけの被害を受け、何も無くなったところを昔と同じような状態に戻しても仕方がないんじゃないかと・・・

 そうではなく、新しく街を再建し、未来に向かって歩み出すことが大切なのではないかと・・・

 あまり深く見入っていたわけではないのであやふやな記憶でしかないのですが、おおよそは以上のようなことを言っていたと思いまして、ちょっと考えさせられました。

 

 「復旧」「復興」・・・
 似たようなことばではありますが、ちょっとニュアンスは違います。

 

 「復旧」というのは、例えば山崩れなどで道路や線路が不通になり、土砂を除いて通れるようにするとか、洪水で流された橋を架け直し、渡れるようにするとかの例が思い浮かびますが、いずれも部分的な修復であり、街全体とかの大きな災害に対して用いるのは、適切とは思えません。

 一方、「復興」というのは、一度ダメになったとか、衰えたものを、もう一度栄えた状態に戻すという意味がありますから、必ずしも「元通りにする」というような限定的なものではありません。
 むしろ、前よりももっと良いものにしようというような、前向きなイメージさえ感じられます。

 

 ことばにすると「再開発」みたいな事になるんでしょうが、そこには個々人の登記などの問題も絡んできますから、簡単には進まないだろう事も容易に想像がつきます。
 しかし、元の街の姿に戻すことは最低限の仕事であって、せっかく人の手が加えられるわけですから、以前よりも少しでも良くなった街になってこその「復興」だと私は思います。

 大きな災害を受けた街だからこそ、それまで以上に栄えた街の姿を取り戻して初めて、「復興」が叶ったと言えるんじゃないでしょうか。

 

 「復旧」は、最低限の取り組み。

 政府や自治体は、「復興」を目指して頑張って欲しいなと。

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コメント

夢さん、おはようございます。

今回の地震及び津波の被害を『想定外』と評している自体がおかしいと思います。
最近になって報道される機会が増えてきたようにこのクラスの『津波』が数百年の周期で起きてきたことが記録されているというではありませんか。
先日のテレビでは福島原発は30mほどの高台をわざわざ削って現在の高さに建てられたと報道されていましたね。
これからの『再興計画』には『今回以上の自然現象は定期的に必ず来る』という事を念頭に創られるべきです。
しかし、仕事も住む家も親類家族友人という生きていくことのすべてを失ってしまった様な被害から立ち直るのには相当な努力が必要だと感じますね。

投稿: タマパパ | 2011年8月31日 (水) 08:52

 パパさん、どうもです (^_^)/

 そもそも、「想定内」の出来事であれば、「災害」にはならないワケで、「想定外」の事が起こったからこそ「災害」と言われるんですよね。

 何が起こるかわからないのが「自然」ですから、ある程度の備えはいつも怠らないようにして欲しいものです。
 それが、政府や自治体の長たるものの努めであり、責任だと思います。

投稿: 夢ピ | 2011年8月31日 (水) 09:54

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