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2011年9月30日 (金)

チャンチャラ可笑しい

 日本相撲協会は、28日に琴奨菊の大関昇進を満場一致で決め、松戸市の佐渡ヶ嶽部屋に使者を派遣し、大関昇進を伝えたと報じられた。

 

 いよいよ4年ぶりとなる、日本人の大関の誕生だ。

 これについては、私も素直に喜びたい。

 

 しかし、使者を前にし、琴奨菊が述べた口上には笑ってしまった・・・

 「謹んでお受け致します。大関の地位を汚さぬよう、万理一空の境地を求めて日々努力、精進致します」

 これが口上の内容ですが、普通に「一生懸命に頑張ります」とだけ言えばいいものを、わざわざ小難しいことばを使って、ワケのわからない内容になっています (^◇^) 。。。ケラケラ

 

 何か、そういう難しい四文字熟語を口上に含めないといけないとか、そういう風潮が世間にも力士の間にもあるのではないか、そんなふうに思えなくもない。

 

 もともと、大関や横綱に推挙された力士が伝達式で述べる口上というのは、「謹んでお受けいたします」という定例の口上を述べた後で、横綱または大関の名に恥じないように相撲道に精進しますという内容の口上を続けるのが一般的であり、ことさら難しいことばを言わなければならないというようなものではない。

 

 では、なぜ伝達式の口上で、当たり前のように四文字熟語のようなことばが使われるようになったのか・・・

 

 そのルーツはそれほど古いものではなく、1993年の初場所後に貴乃花が大関に昇進した時、「不撓不屈」という四字熟語を使ったのが最初です。
 おそらくこの時、伝達式の場にいた関係者や報道陣は、貴乃花が意味不明の口上を述べるのを耳にして、何を言っているのかわからなかっただろうと思います (^_^;

 後で、「不撓不屈」とはこういう意味だと説明されて、ああ、なるほどという事になり、さすがは貴乃花だ、そういう難しいことばも知っているんだ。カッコいいじゃないかという風潮が生まれたんだと思います。

 

 また、これを受け、同年夏に大関昇進を果たした兄の若乃花も、「一意専心」ということばを用い、94年の春には同じ部屋の貴ノ浪が、大関昇進の際に「勇往邁進」ということばを述べるにいたり、伝達式での四文字熟語は慣例みたいなものになってしまいました (^_^;

 その後も、94年の暮れに貴乃花が横綱昇進した時にも「不惜身命」と言い、98年の夏に若乃花が横綱昇進した時には「堅忍不抜」と言って、それまで決まり文句となっていた伝達式の口上を、大きく変えました。

 

 つまり、伝達式の口上に四文字熟語が使われるようになったのは、昔からの伝統とかいうようなものではなく、当時一世を風靡していた藤島部屋の藤島軍団によるパフォーマンスだったわけです。

 

 若貴兄弟や貴ノ浪の後も、曙とか武蔵丸など、何人もの外国人の横綱が誕生しましたが、口上に四文字熟語は使っていません。
 しかし、彼等は外国人だから、難しいことばは言えなかったのだろうと勝手に周囲が思ってしまっただけで、それが本来の口上なのだという事を口にする識者は居なかったように記憶しています (__;)

 その後も、大関昇進の際に、藤島軍団ほどの難しいことばではありませんでしたが、「一生懸命」だとか「全身全霊」のような四文字熟語みたいなことばを口にする力士は後を絶ちませんでした(苦笑)

 

 しかし、今回、琴奨菊の使った「万理一空」は、久しぶりに聞くワケのわからない口上だったと思います (^◇^) 。。。ケラケラ

 

 まぁ、一生に一度あるか無いかの晴れ舞台ですから、別に誰がどんなことばを口にしようと大目に見てやりたいとは思っているのですが、ああいう場所で口にすることばは、やはり「わかりやすい」ものでなくてはならないだろうというのが私の考え方です。

 ディベート大会のような場所でなら、仮に意味不明のことばであっても、そのことばに相応の意味があるわけですが、伝達式なんてそれほどことばにこだわるような場所じゃないでしょ。
 それを、天皇が代わった時に元号を決める際、様々な書物をひもといて参考にするみたいに、わざわざ小難しいことばを探してきて引用するなんて、本来相撲取りがするべきような事じゃないでしょうに (^◇^) 。。。ケラケラ

 それよりも、誰が聞いてもわかるようなことばを選んで自分の気持ちを述べるのが、使者に対しての礼儀というもんじゃないかと私は思う次第です。

 

 難しいことばを口にしたからといって、力士の品格とか教養とかがアップするワケじゃないし、それによって周りの人達からりっぱだとか偉いとか思ってもらえるワケじゃありません。
 逆に、場をわきまえず、自分勝手な思い込みで、やたらと小難しいことばを振りかざすのは、礼儀知らずの愚か者じゃないかと私は言いたいわけで・・・ (^_^ゞポリポリ

 

 ちなみに、過去に歴代の横綱や大関たちが述べた伝達式での口上ですが、4年前に白鳳が横綱に昇進した時に書いた「推挙伝達式での口上」という記事の中に列記してありますので、興味がある方はそちらの記事も、合わせてご覧ください ( ^-^)/ ♪

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