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2012年2月 8日 (水)

予告先発

 プロ野球のセ・リーグが、今季から投手の予告先発導入を検討していると報じられた。

 

 セ・リーグでは、94年から導入され、今や当たり前の感が否めない「予告先発制度」ですが、今でも賛否両論がありまして、特に野球通と呼ばれる人達からの反発は強いようです。
 私の敬愛して止まない野村克也氏も、楽天の監督時代、戦いの前から手の内を晒す予告先発には猛反対していました。

 氏に言わせると、野球は単に力と力の戦いだけではなく、情報戦という面もあるから、特に戦力の劣っているチームが勝ちを手にするためには、予告先発のようなバカな制度は無くして欲しいと常々言っていました。

 しかし、私はパ・リーグ専門に30年以上プロ野球を見てきましたが、「予告先発」「DH制」についても、別に野球のおもしろさが無くなってしまったとは思っていない一人です。

 むしろ、あらかじめ誰が投げるのかわかり、打席に投手が立つことのないパ・リーグの野球の方がおもしろいと思う一人ですし、そうした方が選手たちの能力も上がるんじゃないかと思ってもいます。

 投手が打席に入ると、戦力として計算がたたず、せいぜい送りバントぐらいしかさせてもらえないような、そんなチマチマしたセ・リーグの野球こそ、私は極めてつまらないとさえ思っています。

 

 かつて、プロ野球人気は「巨人」というガリバーチームにおんぶに抱っこで、「人気のセ、実力のパ」ということばまで存在しました。

 

 巨人戦以外のテレビ中継が無かった当時、パ・リーグの球場は何処も閑古鳥が鳴いており、テレビに映る事のできる、「オールスター戦」や「日本シリーズ」は、パ・リーグの選手たちにとっては、まさに一世一代の晴れ舞台だったワケであり、そこで活躍して人気の上にあぐらをかいているセ・リーグの選手たちの鼻をあかしてやろうと、それこそ必死になってプレーするパ・リーグの各球団の努力の賜によって、少なくても実力の上ではセ・リーグのチームとそれほど差が無い状況ではありましたが、いかんせん、人気面では相変わらずセとパとでは雲泥の差がありました。

 かくいう私も、パ・リーグ一筋30余年なんて言っていますが、応援しているホークスの事情でさえ、70年代とか80年代とかは、選手の名前はともかくとして、顔はほとんど知りませんでした (^◇^) 。。。ケラケラ

 なにしろ、テレビに映るパ・リーグの選手といったら、当時毎年のように日本シリーズに出ていた西武の選手たちくらいがせいぜいで、応援しているホークスの選手たちよりも、ライバルチームである西武の選手たちの方が馴染みがあったくらいです(爆笑)

 

 そこで、経営が苦しいパ・リーグの各球団の経営努力は凄まじく、様々なアイディアを採用しては観客動員を上げようと努力してきました・・・

 天候に左右されずにファンに試合を見てもらいたいと、ドーム球場を持つ球団は4チームもありますし、首都圏や関西圏に止まることなく、北は北海道から南は九州まで、東北も含め、地元密着を念頭にチーム作りをしてきました。

 そんな中、採用されたプレーオフは、クライマックスシリーズと名前を変えてセ・リーグでも行なわれるようになったのは周知の事実です。

 

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 そんな地道なパ・リーグ各球団の経営努力の甲斐もあって、パ・リーグのファンは確実に増え、一昔前なら考えられないほど、球場に足を運ぶファンの数も増えました。

 これは、「プロ野球Freak」というサイトで報じられている、昨年の観客動員数のランキングですが、阪神と巨人という二つのチームの動員数が突出していますが、上位4チームの顔ぶれは例年ほとんど変わりなく、昨年はそこに日ハムと西武という2チームが加わり、上位6チームの中にパ・リーグのチームが3チーム入りました。

 これを見ても、かつてほどセ・リーグに偏った数字にはなっていないことがおわかりだと思います。

 

 また、2005年から始まった「交流戦」では、7年全てでパ・リーグのチームが優勝しており、一昨年の2010年の交流戦では、上位6チームを全部パ・リーグが独占するという珍現象まで起きました (^^;

 大リーグで結果を残している選手も、野茂を始め、イチローや松坂など、パ・リーグ出身の選手が目白押しという状況ですし、「日本シリーズ」の優勝も、今世紀に入ってからに限りますと、パ・リーグの7勝4敗という結果になっており、すでに「人気のパ、実力もパ」と言われる日がそこまで来ているんじゃないかというのが、私の考えです。

 

 今回、「予告先発制度」を導入しようとセ・リーグが検討し始めたのも、そういうパ・リーグが行なってきた経営努力を素直に認め、セ・リーグの各チームも「巨人頼み」という他力本願ではなく、自らの手でセ・リーグの権威を取り戻そうと、本気になった証しなのではないかと思う次第です。

 反対するのは簡単ですが、まずは一度やってみる事も意義のあることなんじゃないでしょうか。

 案外、プレーオフのように、やって良かったと思えるかもしれないじゃないですか(苦笑)

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