クンロク
先日行なわれた大相撲の九州場所で、新横綱の日馬富士は終盤に5連敗し、9勝6敗の不甲斐ない成績に終わった・・・ (ノ_-;)ハア…
角界では、特に大関に対し、9勝6敗の期待外れの成績しか残せなかった場合、「クンロク大関」という不名誉な言われ方をされることがあります。
有名な「クンロク大関」の筆頭といえば、初代の貴ノ花でしょうか (;^_^A アセアセ・・・
しかし、番付最上位の「大関」だからこそ、「クンロク大関」でも土俵に上がり続ける事ができます。
とりあえず、二場所連続して負け越しさえしなければ、大関の地位に止まることが出来るわけで、優勝争いに絡むことが大関の責務とはいうものの、大関の地位を守ることが精一杯という情けない大関も少なくありません。
先日引退した魁皇も、晩年は勝ち越すことさえやっとという情けない大関で、私は魁皇なんてダメ大関の最たる例で、大関の地位を汚した一人だと思っていますが、魁皇は「大関」で引退したからこそ、私もキビシイ事を言いますが、仮に大関を陥落して、三役とか平幕で同じような成績を残して引退したのだとしたら、やはり名大関の一人だったという評価になります (^^ゞ
かように、大関には番付上の最高位者としての責任がついて回りますから、単に土俵に上がって相撲を取ればいいというような簡単なものではありません。
大関でさえ、それだけの重責があるわけですから、名誉職とも呼ばれる「横綱」にはそれ相応の「実力」と「実績」。
さらには「貫禄」や「品格」といった、大関の時までとは比較にならない「綱の重み」が求められます。
本場所では常に優勝争いに絡む事はもちろん、最低でも二ケタは勝ってもらわないと綱を締める資格は無いという事です。
翻って、日馬富士の9勝6敗という今回の成績ですが、新横綱だからとかいうのは言い訳にはなりません。
大関としてバツグンの力量と品格を備えていると判断されたからこそ、横綱として推挙されたわけで、それが証拠に、直前の二場所はいずれも全勝優勝という輝かしい成績を残していますから、体調が悪かったとか、精神的に不安定だったとかは理由にはならず、横綱として「連敗」を繰り返した挙げ句、「二ケタの星を挙げられなかった」という事実のみが重くのしかかって来るわけで・・・
中には、「横綱に上げるのが早かったか、という気持ち。」などとコメントした横綱審議委員も居たそうですが、横綱昇進の内規に「二場所連続の優勝かそれに準ずる成績を残した大関」という一文があるわけですから、まさか二場所続けて、それも全勝で優勝した日馬富士を横綱に挙げないわけにもいかないでしょう(苦笑)
まぁ、日馬富士の成績が不安定なのは今に始まったわけではなく、調子の良い時には好成績を残しますが、そうでもない時には目を覆いたくなるような無様な成績の時も少なくありません。
上は、新大関として臨んだ3年前の初場所から、新横綱で迎えた先場所までの24場所の成績を記した一覧ですが、4回の優勝をしており、そのうちの2回が横綱昇進前の二場所の全勝優勝というものです。
しかし、ご覧になっておわかりのように、9勝6敗や、8勝7敗ナンていう大関失格の成績が目立つのも事実です。
15勝-0敗 2回
14勝-1敗 2回
13勝-2敗 0回
12勝-3敗 0回
11勝-4敗 2回
10勝-5敗 5回
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9勝-6敗 5回(新横綱の1回を含む)
8勝-7敗 6回
0勝-4敗-11休 1回
それをまとめたものが上の数字ですが、二ケタ以上の勝ち星を大関としての「及第点」とするなら、一ケタ台は、いわゆる「赤点」ということになります。
及第点だったのが11回。
赤点だったのがそれを上回る12回という不甲斐なさです・・・ (ノ_-;)ハア…
つまり、二場所に一度は満足な成績が挙げられないという事で、コレが日馬富士という力士の正体であり、これを見る限り、私は横綱としての資格は無いと思います。
正直、私も今回の日馬富士の9勝6敗という成績は意外であり、もう少しなんとかならなかったのかとも思いますが、新大関として土俵に上がった時にも8勝7敗というひどい成績でしたから、今回も似たようなものと解釈することもやぶさかではありません。
大関二場所目は、辛うじて面目を保ちましたが、さて、横綱二場所目となる来場所の成績はどうなのかなと (;^_^A アセアセ・・・
初場所でも二ケタの勝ち星を挙げられないようなら、残念ですが引退していただくしかないと思います。
横綱という地位は、それだけ責任の伴う、厳しい世界でもあるという事です・・・
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