汚名返上
大相撲の初場所は、昨日、横綱の日馬富士が初日から土つかずの14連勝で、横綱として初の優勝を飾った。
先場所となる九州では、終盤に5連敗を喫し、9勝6敗という不甲斐ない成績しか残せず、横綱としての責任も問われつつ迎えた、横綱二場所目となる今回の初場所・・・
しかし、周囲の不安をよそに、初日から危なげなく積み重ねた白星は14個を数え、文句なしの優勝で見事に汚名を返上したと報じられた。
なるほど、確かに文句の付けようのない優勝ではあったけれど、私はこの日馬富士という力士を全く信用してはいません(笑い)
二場所連続で全勝優勝という偉業を成し遂げ、横綱に推挙された日馬富士ですが、この力士は良い時と悪い時との差が激しすぎます。
押し相撲が身上の力士には、好不調の波が大きい力士が多いというのはわからないでもない。
しかし、日馬富士の場合にはそういう「押し相撲だから」という理由は通らない。
なるほど、確かに突っ張りも多用してはいるが、決してそれだけの力士ではない。なぜなら日馬富士は軽量力士であるから、立ち会いから一方的に相手を押し込むというような相撲は取れないワケだから。
つまり、立ち会いでの突っ張りは、あくまでも相手の体勢を崩すための一時的な戦法であり、スキを見つけるとすかさずマワシを掴んで相手の懐にもぐり込む・・・
それが日馬富士の身上であり、どちらかと言えば四つ相撲を得意としている日馬富士が、これほど激しく好不調を繰り返すのは、おそらくは軽量ゆえに体力的なものではないかと私は考えています。
先場所後にも「クンロク」という記事で日馬富士の不安定な成績を採り上げ、二場所に一度は不甲斐ない成績しか残せないコトを述べましたが、今日も同じ事を繰り返したいと思います。
上は、新大関として臨んだ4年前の初場所から、新横綱で迎えた先場所までの24場所の成績を記した一覧ですが、これを見ると・・・
15勝-0敗 2回
14勝-1敗 2回
11勝-4敗 2回
10勝-5敗 5回
------------------------
9勝-6敗 5回
8勝-7敗 6回
0勝-4敗-11休 1回
二ケタ以上の勝ち星を挙げた場所が11回。
一方、一ケタの勝ち星しか挙げられなかった場所が12回ということで、
これを見る限り、大関としては落第ということになります。
昨日、全勝で優勝を遂げましたが、ソレを入れても五分五分の成績しか残していませんから、昨日の優勝を見て汚名を返上したというのは早計だと思っているガンコな私がいます (^_^ゞポリポリ
おそらく、来場所か、再来場所にはまた、一ケタの星しか挙げられないか、さもなくば休場という現実が待っているだろうと、天の邪鬼な私は考えています。
日馬富士という力士は、名大関で終わるべき力士であって、横綱には決してなってはいけない力士だったと私は思っています。
人間には、例外なく分相応というモノがあって、横綱としてやっていける力士と、大関で満足すべき力士があると私は考えていますから、仮に二場所連続で全勝優勝した力士であったとしても、成績の不安定さを考えれば、もう一場所昇進を待っても良かったのではないかと・・・
そうすれば、先場所の不甲斐ない成績もわからなくもないと思いますし、昨日の優勝も、大関としての復活を期待させ、綱取りに王手ということで、誰もが納得できる結果ではなかったかと・・・
まぁ、来場所以降も、二ケタ以上の成績を残せる安定した横綱であってくれれば、私としても文句はないのですが、少なくても昨日の優勝だけを見て「汚名返上」というのは違うんじゃないかと思っている私がいます。
・・・ということで、来場所以降の日馬富士の成績が、今から楽しみでなりません (^◇^) 。。。ケラケラ
| 固定リンク
コメント
う~ん、実に深いご高察ですね。
確かに体力的な問題はどうしようもないですね。
現在の大相撲は力士が大型化しているので、一番一番で消耗する体力は相当なものでしょう。
投稿: ナンカイ | 2013年1月27日 (日) 16:11
ナンカイさん、どうもです (^_^)/
おそらく、日馬富士のファンは多いと思いますし、今回の全勝優勝を素直に喜んでいる人も大多数だと思います。
しかし、こんな浮き沈みの激しい成績を繰り返していては、横綱としては短命で終わってしまうのではないかと懸念されてなりません。
もっと長く見ていたい力士であるだけに、横綱になってしまった日馬富士を悲しい思いを抱きつつ見ている私がいます (;^_^A アセアセ・・・
投稿: 夢ピ | 2013年1月27日 (日) 19:24