常識
土曜日の夜、新しく始まった「裸のアスリート2」という番組を見ました。
第1回目の放送となる6日は、「市民ランナーの星」と呼ばれている川内優輝を取り上げていまして、なかなか興味深く見させて頂きました。
放送の柱は、川内のマラソンへの取り組み方がこれまでの「常識」とは大きくかけ離れていることから、その裏側を白日の下に晒し、川内にとってのマラソンとはいったい何なのかを探ろうというもの・・・
番組の中でも語られていましたが、一般の実業団ランナーの場合、フルマラソンの大会に出場するのは、年に2回ほどなんだそうですが、川内は昨年、9回もの大会に出場したそうです (^^;
その他にも、6本のハーフマラソン、1本のウルトラマラソンに参加しています。
圧巻なのは、今年の2月に行なわれた「別大マラソン」で、優勝した川内は、実はその半月前にも招待選手としてエジプトのフルマラソンを走っており、6度目のフルマラソン優勝を果たしています。
普通なら、フルマラソンを走ったランナーが、半月後に別のフルマラソンの大会に出るナンてことはあり得ないわけですが、どうして川内にはそういう人間離れしたコトが出来るのか・・・
県庁職員の川内にとって、仕事とマラソンを両立させることは並大抵のことではない。
事実、実業団に所属する恵まれたランナーたちと比べれば、走り込む練習量は半分にも満たないという。
もちろん、川内クラスのランナーともなれば、実業団からの誘いも多く、川内がその気になりさえすれば、いつでも市民ランナーを卒業してマラソン一本の生活に入ることは可能だそうですが、川内にはそういう考えも選択肢も無いんだそうで・・・ (;^_^A アセアセ・・・
番組では、川内がどうして実業団に所属せず、市民ランナーにこだわり続けるのか、その辺りの事情にも触れていました。
川内は、埼玉県内でも陸上の強豪校といわれる春日部東高等学校に進学し、長距離の練習に明け暮れていたんだそうですが、当時はケガばかりしていてほとんど無名の選手だったといいます。
チームメイトが当たり前のように箱根駅伝の強豪校に進学するのを尻目に、川内は陸上では無名の学習院大に進みます。
そこで培った陸上生活が、川内の原点だと番組は語っていました・・・
高校時代の時のようなハードな練習とは無縁の、伸び伸びと楽しみながら走ることを知った川内は、以来、管理されたハードな練習を避けるようになります。
指導者から与えられるメニューを消化することで、オーバーワークになることを避けたかったんだと思います。
楽しみながら走る・・・
口でいうのは簡単ですが、実際にそれを実行するとなると、どれほどの選手が出来ているのだろう。
川内は、走ることがとにかく楽しいと口にします。
多くの選手にとっては、真剣勝負の舞台であるマラソンの大会も、川内にとっては楽しみの場でしかないという。
普段は練習相手もいない、孤独な市民ランナーの川内が、大会に出ると有名なランナーや実力者たちと一緒になって走ることができる。
それが楽しいと川内は語る。
最後に、川内が語ったことばが重かったです。
「常識」にとらわれ、その枠からはみ出す事を恐れるな。
人間には、限りない可能性があるわけだから、「常識」にこだわるあまり、縮こまった人間になってしまってはダメだと・・・ (;^_^A アセアセ・・・
付和雷同が国民性でもある日本人にとって、他人がやっていないことをするということに、不安とか恥ずかしさとかを感じないといったらウソになるだろう。
周りと一緒になって、同じ事をしている方が安心だし、楽なのはいうまでもない。
しかし、他人と同じ事をしていても、そこからアタマ一つ抜け出すことは難しい。
だからこそ、自分で考え、自分に合った努力が必要なのではないか!
この番組を見て、私はそんなふうに思いました。
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