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2015年2月20日 (金)

やってみなはれ

 「やってみなはれ。やらなわからしまへんで」

 これは、サントリーの創業者である鳥井信治郎が残した名言として、広く知られています。

 

 今、NHKの朝ドラで「マッサン」が放送中という事で、スコッチウイスキーに対する関心も高まっているようですが、サントリーもスコッチウイスキーにこだわって開発を続けて来た老舗酒造メーカーです。

 

 昨日の記事で、サントリーの売上高がキリンを上回ったことを書きました。

 今や、「サントリー」という名前を知らない日本人はいないだろうと思えるほど、日本を代表する大企業ではありますが、その一方で、いまだにサントリーは上場をしない同族会社である事はあまり知られてはいません・・・

 会社が株式会社という形態をとる以上、より大きな規模の会社を目指すためには上場をめざし、資金調達を容易にしたいと思うのは当然の成り行きだと思います。
 現に、私たちが名前を知っているような有名企業の多くは上場をしており、日々新聞の株式欄などでも株価の動きが報じられています。

 にも関わらず、サントリーは創業以来、株式のほぼ全てを創業者一族である鳥井姓と佐治姓の一族が握っています。

 それでも、日本のトップ企業に名を連ねている事がスゴイと私なんかは思うんですが、世の中にはこういう不思議な会社が存在するんですねぇ (;^_^A アセアセ・・・

 

 なぜ、サントリーが頑なに上場を拒み続けるのか・・・

 それがタイトルにも挙げた「やってみなはれ」に代表される、自由な社風です。

 

 とかく会社というものは、起業したての初期の頃は従業員の数も少なく、社長の意見が会社の意見として通りますし、社長も全ての社員や会社の事細かな内容までしっかりと把握しているものですが、次第に会社の規模が大きくなっていくにつれて、目の行き届かないところも出てきがちで、そうなると何をするにもいちいち上司の了解を取らなければいけないようになってきます。
 そりゃそうですよね、社員が勝手に何かをし始めたら、会社が成り立たなくなってきますから、組織を束ねるためにもコミュニケーションは必要不可欠です。

 しかし、株式を上場することにより、資金調達は容易になるものの、創業者の意に反する株主が発言力を増してくる可能性もありますし、創業者の意見がいつも通るとは限らないわけで、サントリーはこれを嫌って本家の株式上場を頑なに拒み続けているというわけです。

 

 「洋酒事業は仕込みから何年も寝かせる事が多い。短期的な利益を求められがちな上場企業ではサントリーとしてのこだわりを商品に生かすことが難しい」として、佐治信忠社長は非上場にこだわる理由を、かつてそのように述べていたという。

 他にも、かつて作るのは不可能だと言われてきた「青いバラ」の研究開発に15年も費やすなど、道楽と呼ばれかねない不採算事業も、非上場企業ゆえに続ける事ができたと言われています。

 

 創業者である鳥井信治郎が、ウイスキーの製造販売を始めようと思い立った当時、すでに会社の看板商品である赤玉ポートワインは軌道に乗っていたとはいえ、日本には馴染みのないスコッチウイスキーを作って売りたいというのは、当時の経営者達から見ればやはり一か八かのバクチに等しい無謀な事業にしか思えなかったと思います。
 しかし、「やってみなはれ。やらなわからしまへんで」の言葉通り、兎にも角にもやってみたからこそ、今のサントリーの姿があるわけです。

 もし、サントリーが上場をしていたなら、創業当時のような自由な商品開発はできたのでしょうか・・・

 おそらく、株主達の反対にあって、採算が取れないと思われる商品は企画の段階で潰されていたのかもしれません (^_^;

 いまだに非上場にこだわり続けるサントリーという会社は、そういう意味では今時珍しい良心的な会社なのかもしれません。

 

 まぁ、私なんかに言わせてもらえれば、良心的と言うよりは、創業者一族による会社の私物化じゃないかとも思えるのですがね (〃⌒∇⌒)ゞ ♪

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コメント

青い発光ダイオードならばまだしも、青いバラなんて世の中とか暮らしにどう役に立つのか未だにわかりません。(笑&汗)

株式上場も良いですが、小さくても大きくてもやはり普段から良い商品を提供出来る。提供してくれる会社を私は支持したいです。サントリーさんには原点を忘れずこれからも精進お願いします。

ファミリー経営が傾向として個性的なのは結構ですが、カジノで会社の金を何億もすった製紙会社の道楽息子とかパワハラで話題になった某エアラインのナッツ姫みたいなのはご遠慮願いたいです。

投稿: 力三郎 | 2015年2月20日 (金) 07:29

 力三郎さん、どうもです (^_^)/

 「青いバラ」というのは、不可能の代名詞みたいな存在でしたから、世の中の役に立つとかいうよりも、技術者というか職人というか、そういう意地とプライドで開発を続けて来たのではないでしょうか。

 誰にもできなかったことを実現する・・・

 やはりそれは優越感を伴う仕事だろうと思います (^^)v

投稿: 夢ピ | 2015年2月20日 (金) 17:49

サントリーは上場しないので有名でしたが、子会社は上場させました。
都合のいい範囲では上場と言う制度も使うということなのでしょうね。

非上場が良心的、というのは疑問です。
中小企業ならともかく、これほど巨大になった企業が非上場を維持するというのは、夢ピさんが最後に書いているように「創業者一族の私物化」という懸念が残りますね。

投稿: メイの家 | 2015年2月22日 (日) 14:44

 メイさん、どうもです (^_^)/

 私が言いたかったのが、まさにメイさんのおっしゃる後半の部分です。

 誰しも、できれば上場したいと思うのが普通の感覚なのに、敢えてそれを拒み続けるというところにサントリーの経営方針が垣間見える気がします。

投稿: 夢ピ | 2015年2月22日 (日) 15:44

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